私は今クラウンアスリート(22系後期)のハイブリッドモデル(2.5L)に乗っていますが、高速道路での加速がもう少し欲しいなぁと思っていて新型クラウンの3.5Lを考えているところです。
そこでマルチステージハイブリッドとはどんな感じなのか見てみたいものの、3.5L モデルのレビューが圧倒的に少なく。。。実際に試乗してみることにしました。
今回試乗したのは 3.5L HYBRID RS Advance の黒でした。これに「セーフティパッケージ Plus」「リヤコンフォートパッケージ」のオプションが付いていました。
(すみません、写真はトヨタさんから借りました。。。ディーラーの営業の方としゃべりすぎて写真ほとんど撮れてません…)
マルチステージハイブリッドの簡単なおさらい
マルチステージハイブリッドの仕組みについて簡単に説明します。
まず通常のトヨタのハイブリッド(THS-II)はモーターのみ2段変速となり、2段変速後にエンジンと繋がっている感じです(簡単に言えば。。。)
一方マルチステージハイブリッドは、モーターとエンジンを繋ぎ、そのあとに4段変速が来る感じです。
つまりエンジンから見れば1つの CVT 領域しかなかったものが4つの CVT 領域に増えるというもので、結果的にエンジンが低速時でも効率よく働くようになります。
なおマルチステージハイブリッドは仮想10段変速ですが、機械変速4段のうち1~3段を使って仮想9段とし、最後の10段は高速用の無段階変速となります。
実際に乗ってみた感想
機械式4段変速
一部のレビューでは変速ショックが無いと書いてありましたが、乗ってみると明らかに変速ショックがあります。まるでステップ AT の様です。
このクラウンには走行モードがいくつかあって(EcoやNormal、Sport など)、今回は基本的に Normal で乗ってたので Eco だと変わるかもしれませんが。
自分はあまり飛ばさない方なので信号待ちから加速するときはほとんどアクセルを踏み込まないんですが、おそらく少し踏み込んだ方が変速ショックが少なくなる気がします(BMWの8速ATとかそんな感じ)。ほかの方が「マルチステージハイブリッドが低速時にギクシャクする」って言ってるのはこれかなと思います。
加速性能
普段お世話になっているディーラーの方に少しご無理をお願いし、高速道路を試乗させてもらいました。ありがとうございます!(そうじゃないとマルチステージハイブリッドの性能が分からない気がしたので)
高速道路合流時にアクセルを前回にしてみましたが予想通りの加速です。2.5L で感じてた「低速時はいいけど上が伸びない…」「何か物足りない…」というのが無くなり思った通りに加速してくれるなと思いました。かといって怖いかといえばそうではなく、おそらくシャーシがしっかりしているので 3.5L のパワーをしっかり受け止めることが出来ているんだと思います。
高速道路では
せっかくなので高速道路を走ったのでレビューを。
高速領域に入ると、低速時に感じていた機械変速のギクシャク感は一切なくなります。旧モデルではおおむね70km/h以上だとEV走行になりませんでしたが、80km/h でも EV 走行してくれるのはすごいと思いました。
V6 エンジンだからか 2.5L モデル(直列4気筒)よりエンジンの振動が圧倒的に少なく、高速道路を走る場合は 3.5L の方が快適だと感じました。直列4気筒エンジンは何かエンジンの爆発に応じて細かい振動が伝わってくるんですよね…
その他
これ以外の乗り心地や装備などに関しては 2.5L モデルと変わらないと思いますので、ほかのレビューページにお任せします!(雑)
まとめ
マルチステージハイブリッドは市街地を走る人よりも、高速道路をメインで走る方に向いていると感じました。V6 エンジンの振動の少なさもありますが、マルチステージハイブリッドによってどの速度領域でも思った通り加速してくれるのがメリットです。
一方市街地ではステップ AT っぽいギクシャク感(ギアチェンジに伴うトルク変動)が付いてくると思います。とはいえ一緒に乗ってくれた妻は「変速ショックはあるけど気にならない」と言ってたのでこれは無理というほどでもないです。市街地をメインで走る方は 2.5L の方が滑らかに走ってくれるので向いていると思います。
もし購入したら市街地でギクシャク感が消えるアクセルの踏み方を研究しようかな(買う気満々←)。やっぱり車って優等生だと面白くなくて、多少尖ってて扱いにくい方が運転してて楽しいですよね!